屍の上に生きている

人生を語るにはまだ若いかもしれないけど、私の人生観を変えたのは、2012年8月1日に急性前骨髄球性白血病(APL)を発症したことがきっかけだと思う。


私も発症してから知ったことだけど、白血病という病気はざっくりと4つにわかれている(混合タイプとかは省略)。
まず急性骨髄性と急性リンパ性、慢性骨髄性と慢性リンパ性。
私はこの中の急性骨髄性に該当するが、急性骨髄性も更に7種類(FAB分類という)にわかれている。私はFAB分類でM3にあたる。
このM3の特徴は、他の種類に比べて出血しやすいDICを併発していることが多い。そのため、初期の段階で迅速かつ適切な処置しないといけないが、間に合わず治療できなかったり、治療中に命を落とす患者が多く、かつては急性骨髄性の中でもタチの悪い種類とされていた。
今は出血傾向にある原因に有効とされる治療法が確立され、寛解率、五年生存率が他の種類の白血病とは比較にならないくらい向上している。
実際、白血病の治療法・生存率などで検索するとAPLは例外みたいな文言がある場合が多い。

APLの治療法はベサノイドかアムノレイクのいずれかを使用した治療法になるけど、とりあえず私は中国に足を向けて寝れないタイプの治療法(=ベサノイド)。


さて、この不謹慎な記事タイトルの由来は、上述したように、APLはかつて死亡率が極めて高い白血病だった。
また、新しい治療法がでてきてもそれが確立するまでの期間に闘った人たちがいる。何事も黎明期が1番大変だよね。
その方たちのおかげで今、私は生きている。
今の私がいるのは誰のおかげなのか、それを忘れないように、しっかりと屍に足をつけて生きていこうと思ったわけでありまして。
2年の維持療法が終わり、病気であることが私の中で風化しないためにも。
(といっても、このブログは病気してからの楽しいことメモみたいなブログにするから重い内容にするつもりは毛頭ない。)

今、その方たちの屍の上に立って生きているのと同じように、
私がいつか屍となったときに私の上に誰か立つんだろうな。
って意識しながら悔いのないようあと50~60年くらい生きたい。

 

ってことではじまりはじまり( ・ㅂ・)